導入校:桜の聖母学院中学校・高等学校 様
「高雅・節操・真摯」を校訓に掲げ、愛と奉仕の精神に基づいた全人教育を実践している桜の聖母学院中学校・高等学校。ICT教育を推進し、全生徒にChromebookを導入。Gmailやチャット、Meetだけでなく、ファイル共有機能、生成AI「Gemini」も活用し、ITやAIが進む次世代に活躍できる人材育成に取り組んでいる。
貴校の概要・特長について教えてください。
カトリックの女子校として、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出すため、豊かな人間性と国際教養の育成に注力しています。創立から英語教育に力を入れ、大学入試に通用する語彙力、文法力、読解力、Listening力の習得を目指し、一人ひとり丁寧に指導しています。特に校内スキットコンテストの実施と4技能を測る資格・検定試験(GTECや実用英語技能検定)やオンライン英会話を活用することで、英語4技能の習得を促進しています。また、ICT教育を推進しており、全生徒にChromebookを購入してもらい、授業で活用しています。特に、Googleが提供するセキュリティ対策に優れた学校向けのクラウドサービスであるGoogle Workspace for Education Plusを利用することで安心安全に生成AIGeminiなどを学習に活用できる環境が特色です。さらに、進路指導では、生徒一人ひとりに対し、必要に応じて複数の教員が協力し、志望理由書、小論文、面接、プレゼンテーション、個別指導などの指導に当たり、多角的にサポートする体制を取っています。
Google Workspace for Educationを導入したきっかけは?
学習におけるICT活用推進のため、生徒一人ひとりに最適な学習環境を提供すべくChromebookの導入を決定しました。その機能を最大限に引き出すには、シームレスに連携するクラウドプラットフォームが不可欠であり、自動的にGoogle Workspace for Educationの導入に至り、さらにEducation Plusを追加しました。
Google Workspace for Educationのために構築したシステムは?
一人1台端末の導入にあたり、Home 5Gのルータを中学校3台、高校9台、そして教職員が必要に応じて移動させて使用できる2台の計14台を設置し、ネットワーク環境を強化しました。また、Chromebookなどの端末を用いた授業を実施するために、HR教室と一部の演習室の黒板半面にホワイトマグネットシートを貼り、短焦点の電子黒板機能を備えたプロジェクタを設置しました。プロジェクタやホワイトシートがない教室では、移動用のディスプレイが各階1台設置されているため、必要に応じて使用しています。
生徒には一人1台のChromebookを購入してもらうとともに、講師を含め、全教員にGoogleのアカウントを付与しChromebookを貸与しています。

運用状況はいかがですか。
各授業や委員会、また、会議や部会においてClassroomを作成しています。連絡や課題、職員会議資料と部会の資料などを配信したり、共有したりと活用し、ペーパーレス化につなげています。
Gmailとチャットの利活用も進めています。Gmailは生徒・教職員へのお知らせ、メールのグループを作成しClassroomへの一括登録などで、チャットは定期考査中の教員間の連絡、修学旅行、暑さ指数報告などで使われています。
ファイル共有機能はクラスや委員会活動での話し合いなどの際、ファイルの共同編集ができるため便利ですね。アンケートもフォームを使って集約しています。
生成AIのGeminiも活用しています。生徒は文化祭などでのクラス企画の提案、小論文の添削、学習サポートなどに、また、保護者へのお知らせや研修会の報告書案、授業プリントや作問の提案などに使用しています。
Meet機能も活用しています。中学校では、様々な理由により登校が難しい生徒向けにリモートで授業を閲覧できる機会を設けています。また、災害や新型コロナウイルスの非常事態宣言下のような状況に備えて、リモート授業の練習の機会を中学校では年に1度設けています。
導入決定から、本格運用開始までの期間は? また、導入時に悩んだ点、苦労した点があれば教えて下さい。
一人一台端末の導入を検討するにあたって他校の取り組みを視察させていただいた際に、現在、本校のICTアドバイザーである加藤悦雄先生とつながり、さらに加藤先生のご紹介からサテライトオフィス様とつながることができました。Chromebookの導入決定から本格運用までは比較的短期間でしたが、最大の課題は教職員全員がChromebookやGoogle Workspace for Educationに不慣れであったことでした。知識もノウハウも全くない状態からのスタートでしたが、加藤先生による導入前の事前準備や教職員の意識改革と活用方法などに関する定期的な研修会のおかげで、スムーズな導入を実現できました。
担当者、教職員側として、Google Workspace for Educationを導入してよかったと思ったことは?授業や業務に変化はありましたか?
生徒会所属生徒への連絡手段としてClassroomを活用しています。資料を添付し会議前に情報共有できるため、ドキュメントを生徒と共同編集し、資料作成や進捗確認に役立っています。また、体育の授業で使用した動画をClassroomにアップしてダンスなどの復習に役立てています。
現在の環境下ではGeminiに入力したデータは学習されない仕様となっています。生徒・教員が安心して生成AIを使用することができる環境は非常にありがたく感じています。

校内、生徒からの評価・評判について。Google Workspace for Educationを活用した各種システムの使い勝手などの評価はいかがですか?
「演習セット」に対する良い反応がありました。また、生徒への事前の連絡・共有、同時編集ができるだけでなく、スライドを作成し、保存・管理することで様々な発表に役立てることができます。
ダンスの動画を保存することで、生徒が振りの復習を各自でできるのも便利だと思います。
導入後の運用面で、何か気を付けている点があれば教えて下さい。
「導入したものの、あまり使用していないのでは?」との指摘が出ないよう、授業や様々な活動の中で活用推進に取り組んでいます。
生徒に対しては、学校内でのChromebookの使用に関してのルールを決め取り組んでいます。
今後、Google Workspace for Educationに関連するサービスを追加、新規導入される予定は?
現在、Google Workspace for Educationに関連する新たなサービスの導入は検討していませんが、留学などで在学中のChromebookの保証期間が切れてしまった生徒に端末補償の保険として「スマホケ」の案内を行っています。

今後、導入する学校・教育機関へのアドバイスがあれば教えて下さい。
導入にあたっては、教職員の皆様の意識改革と新たなICT環境に慣れるための研修やサポート体制の確保が重要であると考えています。本校にとってはICTアドバイザーの加藤先生との出会いとサテライトオフィス様との繋がりなくしては導入・運用は成り立たなかったと思います。特に日々の端末管理、修理保証、Googleアカウントの管理についてなど、運用に関わる部分はサテライトオフィス様のおかげで安心して運用することができております。
基本データ
- ●創立:中学_1949年(昭和24年)開校、高校_1952年(昭和27年)開校
- ●学生数:202名【中学34名、高校168名】(2025年4月時点)
- ●所在地:福島県福島市野田町7-11-1
- ●導入アカウント数(生徒):202
桜の聖母学院中学校・高等学校
【ホームページURL】
https://www.ssg.ac.jp/ckfiles/
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