第103回


会議後に議事録を手作業でまとめる作業は、多くのIT担当者やビジネスパーソンにとって時間的な負担です。
Google MeetにはGemini for Google Workspaceと連携した「自動メモ」機能が搭載されており、会議の内容を自動的に要約・記録できます。本記事では、自動メモ機能の仕組みと使い方、エディション別の利用可否、そして文字起こしデータを議事録として活用するノウハウまで、IT担当者の方に向けて解説します。

Google Meetには、会議の内容を自動で記録・要約するための機能が複数用意されています。
なかでも、Gemini for Google Workspaceと連携した「自動メモ」機能は、会議終了後の議事録作成工数を大幅に削減できます。まずは自動メモの概要と、文字起こし機能との違いを整理しましょう。
Google Meetの「自動メモ」は、Gemini for Google Workspaceが有効なエディションで利用できるAI機能です。会議中に音声をリアルタイムで解析し、会議終了後に「会議の要約」「アクションアイテム(タスク・決定事項)」「全発言のトランスクリプト」をまとめたGoogleドキュメントを自動的に作成・保存します。
議事録の手作業による作成には、会議中のメモと終了後の整形作業を合わせると30分〜1時間程度かかる場合があります。自動メモを活用すると、会議中は議論に集中でき、終了後すぐに要点が整理されたドキュメントを参照・共有できます。
複数部門が参加する定例会議や、アクションアイテムの共有が重要なプロジェクト会議で特に効果を発揮します。参加者全員が会議内容を同じドキュメントで確認できるため、認識のズレを防ぐ効果も期待できます。
Google Meetには「文字起こし(トランスクリプト)」という別機能も存在します。両者は似ているようで、目的と出力内容が異なります。
発言の完全な記録を残したい場合は文字起こし、会議終了後すぐに共有できる議事録が欲しい場合は自動メモ、という使い分けが基本です。会議の目的や参加人数、求められる記録の精度に応じて選択してください。

自動メモ機能は、特別なアプリのインストールも不要で、Google Meetの画面から数ステップで有効化できます。ここでは実際の操作手順から、保存場所の確認方法、生成されるドキュメントの内容まで、順を追って解説します。
自動メモは会議の主催者、または主催者から権限を付与されたユーザーが有効化できます。以下の手順で操作してください。
有効化すると、会議画面に自動メモが動作中であることを示す表示が出ます。参加者全員に自動メモが開始されたことが通知されるため、録音・記録に関する透明性が確保されます。会議の事前案内で「自動メモを使用する」と周知しておくと、参加者の理解を得やすくなります。
注意:自動メモを利用するには、Google WorkspaceのGemini連携が管理コンソールで有効になっている必要があります。管理者が事前に「Google管理コンソール」→「アプリ」→「Google Workspace」→「Google Meet」の設定でGemini機能が有効化されているかを確認してください。また、会議主催者のアカウントが対象エディションである点も条件のひとつです。
自動メモは会議終了後、自動的にGoogleドライブへ保存されます。保存先は主催者のGoogleドライブで、ファイル形式はGoogleドキュメントです。
録画ファイルが保存される「Meet Recordings」フォルダとは別の場所に保存されます。ファイル名には会議名と日時が付与されるため、後から検索しやすい状態で管理されます。
会議終了後、数分以内にドキュメントが作成されます。保存されたドキュメントは通常のGoogleドキュメントとして編集・共有が可能です。Googleドライブの検索バーに「Meet Recordings」と入力すればフォルダをすぐに表示できます。
なお、自動メモのドキュメントは初期状態で主催者のみアクセス権が付与されます。チームへの共有が必要な場合は、ドライブの共有設定から関係者へのアクセスを手動で追加してください。毎回の共有作業を省きたい場合は、あらかじめ「Meet Recordings」フォルダ自体をチームドライブや共有フォルダに設定しておく方法も有効です。
自動メモとして作成されるGoogleドキュメントには、以下の内容が含まれます。
日本語の認識精度は英語と比較して低くなる場合があります。特に専門用語・固有名詞・同時発話が多い場面では誤認識が起きやすいため、重要な会議では自動メモの内容を確認・修正する運用を推奨します。
また、AIが実際には議論されていない内容を含めたり、発言の意図を誤解して要約する「ハルシネーション」が発生する可能性もあります。自動メモの内容を鵜呑みにせず、必ず参加者が確認・承認したうえで共有するよう徹底してください。精度を上げるには、各参加者がマイクをオンにして明瞭に発言すること、静かな環境で会議を行うことが効果的です。

自動メモと文字起こしは、Google Workspaceのすべてのエディションで利用できるわけではありません。導入を検討する際は、自社が契約しているエディションで機能が利用可能かどうかを事前に確認することが重要です。以下の比較表をご参照ください。
| エディション | 文字起こし (トランスクリプト) | 自動メモ (Gemini連携) |
|---|---|---|
| Business Starter | ×(利用不可) | ×(利用不可) |
| Business Standard | ○(利用可能) | ○(Gemini for Workspace要) |
| Business Plus | ○(利用可能) | ○(Gemini for Workspace要) |
| Enterprise Standard | ○(利用可能) | ○(Gemini for Workspace要) |
| Enterprise Plus | ○(利用可能) | ○(Gemini for Workspace要) |
自動メモ機能を利用するには、Business Standard以上のエディションかつGemini for Google Workspaceアドオンのライセンスが有効であることが条件です。Business StarterプランはGeminiアドオンを追加しても自動メモを利用できないため、Business Standard以上へのアップグレードが必要です。
現在のエディションを確認するには、Google管理コンソールの「お支払い」→「サブスクリプション」から確認できます。エディションのアップグレードや、Gemini for Google Workspaceライセンスの追加については、管理コンソールから申請・変更が可能です。
エディション選定に迷う場合は、サテライトオフィスのようなGoogle Workspaceプレミアパートナーに相談すると、自社の利用状況に合った最適なプランを提案してもらえます。

自動メモが利用できないエディションでも、文字起こし機能を組み合わせることで議事録に近いドキュメントを作成できます。Googleドキュメントの編集機能を活用した整形の手順と、発言者識別の扱い方を解説します。
文字起こし機能を有効にした会議では、終了後に発言者別の全文テキストがGoogleドキュメントとして保存されます。そのまま共有するのではなく、以下の手順で整形することで、読みやすい議事録に仕上げられます。
Googleドキュメントには「検索と置換」「コメント」「提案モード」などの機能があるため、複数人で分担しながら整形作業を進めることもできます。議事録テンプレートをあらかじめGoogleドキュメントで作成しておくと、毎回の整形作業を標準化でき、担当者が変わっても一定の品質を保てます。
Google Meetの文字起こし機能では、発言者の識別がGoogleアカウント情報に基づいて行われます。会議に参加したアカウントに紐付く形で「発言者名:発言内容」という形式でテキスト化されるため、誰の発言かが比較的わかりやすい状態で記録されます。
ただし、マイクの感度や回線の状況によっては誤認識が発生することがあります。固有名詞・専門用語が多い会議では特に確認が必要です。編集の際はGoogleドキュメントの「提案モード」を活用すると、修正内容が追跡可能な形で記録されるため、後から変更点を確認しやすくなります。
文字起こしデータをGemini(Googleのサイドパネル機能)で要約処理することも可能です。GeminiサイドパネルからGoogleドキュメントを参照し、「この文書を要約してください」と入力するだけで概要を自動生成できます。自動メモが利用できないエディションでも、段階的なAI活用による議事録効率化が実現できます。

Google Meetの標準機能でも議事録の自動化は実現できますが、より高い精度や柔軟な運用が求められる場合には、専用のAI議事録ツールの活用が有力な選択肢です。サテライトオフィスが提供する「議事録作成AI」は、Google Meetをはじめ複数のビデオ会議ツールに対応した法人向けソリューションです。
サテライトオフィスは、Google Workspaceプレミアパートナーとして5,000社以上の導入実績があります。提供している「議事録作成AI」は、会議の音声をリアルタイムで文字起こし・要約し、即座に議事録ドラフトを生成するAIツールです。導入実績は2,800社以上(自社申告)に上ります。
主な特徴は以下のとおりです。
エンタープライズ向けのセキュリティ機能も充実しており、質問内容をAIに学習させない設定や、ログ保存・禁止ワード設定・個人情報マスキングなど、情報ガバナンスを重視する企業でも安心して導入できます。
Google Meetの自動メモとサテライトAI議事録は、それぞれに強みがあります。自社の会議スタイルや求める品質レベルに応じて選択することが重要です。
| 比較項目 | Google Meet 自動メモ | サテライトAI議事録 |
|---|---|---|
| 利用条件 | Business Standard以上+Gemini for Workspaceアドオンが必要 | エディション問わず別途契約で利用可 |
| 日本語精度 | 英語より低くなる場合がある | 日本語特化で高精度 |
| 話者識別 | Googleアカウント連携で識別 | 高精度の話者判定機能 |
| 対応ツール | Google Meetのみ | Meet・Teams・Zoom等に対応 |
| 議事録フォーマット | Googleドキュメントで自動作成 | カスタマイズ可能なフォーマット |
| セキュリティ設定 | Google Workspaceポリシーに依存 | 禁止ワード・ログ・マスキング等を個別設定可 |
Google Meetの自動メモは追加費用なしで使える点が最大の魅力です。一方、日本語精度・複数ツール対応・独自フォーマットでの議事録作成を重視する場合は、専用ツールの導入が費用対効果の高い選択になります。
サテライトオフィスでは、Google Workspace導入支援とあわせてAIツールの活用相談にも対応しています。詳細はサテライトオフィス Google Workspace情報ページからご確認いただけます。
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議事録の作成・共有を自動化することは、会議の生産性を高めるうえで大きな効果をもたらします。Google Meetに搭載された自動メモ機能やGemini連携を活用することで、チーム全体の情報共有コストを削減し、本来の業務に集中できる環境を整えられます。
Google Workspaceを活用した業務効率化を進めるにあたり、まず自社のエディションと現在の議事録運用フローを見直すことをお勧めします。現在のエディションで使える機能を最大限に活かしながら、必要に応じてエディションのアップグレードや専用ツールの導入を検討することが、費用対効果の高いアプローチです。
サテライトオフィスはGoogle Workspaceプレミアパートナーとして、エディション選定から導入・運用支援まで一貫してサポートしています。Google Meet議事録の自動化を含む業務効率化についてご相談がある場合は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
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