第36回


「Google Workspaceで使えるGeminiの料金やできることは?」「個人向けの無料版や有料版とは何が違う?」とお悩みではありませんか?
Geminiが標準搭載された「Google Workspace with Gemini」の登場により、生成AIはより身近なものになりました。法人向けに、高度なセキュリティ環境と強固なガバナンス体制が両立され、安全にAIを活用できる土台が整っています。
本記事では、料金体系からプランごとの機能差、ビジネスに導入するメリットまでを分かりやすく解説します。この記事を読めば、自社に最適なプランの選び方やセキュリティを担保した運用方法が明確になるため、AIをフル活用できるようになります。

Google Workspace with Geminiとは、ビジネスで使用するGmailやGoogleドキュメントなどのオフィスツールに、Googleの高度な生成AI「Gemini」が標準機能として直接統合された、法人向けワークスペースです。
これまでのオフィス向けAIは、「Gemini for Google Workspace」と呼ばれ、初期のDuet AIや、追加契約(有料アドオン)が必要でした。
しかし2025年のアップデートより、Workspaceの基本機能にはじめからAIが内包された「Google Workspace with Gemini」へ進化・統合されました。
別料金を払ってアドオンを追加する必要がなくなり、対象プラン内で、最新のビジネス向けAIを利用できます。
Google Workspace with Geminiの特徴は、Googleの最先端AIモデルが各種ツールと完全に一体化している点です。外部のAIツールを立ち上げることなく、作業画面の中でシームレスにAIが稼働します。
さらに、組織での一括管理やログの監査、強固なセキュリティを前提として構築された法人専用のサービスであるため、機密情報を取り扱うビジネスの現場でも、企業がガバナンスを保ちながら安全にAIを活用できる設計になっています。

Google Workspace with Geminiは、契約するプランによって基本料金とGeminiの機能制限に違いがあります。
中小企業や法人でよく選ばれる主要な3つのビジネスプランの基本料金は以下の通りです。
| プラン | 月額料金(1ユーザーあたり/年払い) | 主な対象企業規模・特徴 |
|---|---|---|
| Business Starter | 800円 | コストを抑えてメールや最低限のAIを試したい小規模向け |
| Business Standard | 1,600円 | すべてのアプリでAIをフル活用したい企業向け |
| Business Plus | 2,500円 | 高度なセキュリティや監査ログの保持が必要な企業向け |
※2026年6月時点の情報です。表示価格はすべて税別です。最新の価格や仕様は公式情報をご確認ください。
※上記の料金は年間プランの価格です。フレキシブルプラン(月払い)に比べ16%安く契約できます。
(参照:ビジネスアプリとコラボレーションツール|Google Workspace)
各ビジネスプランの間には、Geminiの機能面で大きな制限の壁が存在します。
さらに高度なAI活用を目指す企業向けには、翻訳機能やセキュリティがさらに強化された最上位の「Enterprise」プランも用意されています。

Geminiは個人でも利用可能であり、個人向けの有料プランも存在します。しかし、法人プラン(Google Workspace)との間には、安全性や管理面で決定的な違いがあります。
個人向け(無料版やGoogle AI Pro等)の場合、一括管理はできません。契約が個人のGoogleアカウントに紐づくため、管理者は「誰が、いつ、どんなデータを入力しているか」の監査ができない状態です。
そのため、社員が退職した際、社外秘のプロンプト履歴や業務データが個人アカウントに残ったまま持ち出されるリスク(ガバナンス崩壊)や、勝手にAIを使うシャドーITのリスクを抱えることになります。
一方、法人プラン(Google Workspace with Gemini)であれば一括統制が可能です。管理者画面から全社員の利用権限を一元管理でき、ログの監査機能で利用状況を把握できます。退職時には、管理者がアカウントを削除・停止できるため、企業の確実な防衛策となります。
個人向けのGeminiは、入力したプロンプトや社内データがAIモデルの精度向上のために再利用(再学習)されるリスクがあります。顧客情報や開発中のソースコード等を入力すると、巡り巡って他社への回答として出力され、情報漏洩に繋がる恐れがあります。
一方、Google Workspace with Geminiは、入力されたデータやプロンプトを「AIの学習に一切使用しない」ことがサービス規約で厳格に保証されています。
自社の機密資料を読み込ませて分析・要約させる際も、データ保護環境から外に出ることがないため、情報漏洩リスクを未然に防ぐことが可能です。

Google Workspace with Geminiは、各アプリにAIが深く統合されています。アプリを切り替えることなく、作業中の画面でAIのサポートを受けられるため、日常業務のスピードと質を向上させます。
メール作成画面のアイコンをクリックし、「丁寧な断り文を入れて」「来週の打ち合わせの督促をして」といった短い指示を入力するだけで、文脈を汲み取った適切な返信案を数秒で作成してくれます。

引用:サテライトオフィス
また、やり取りが長くなったスレッドでは、要約ボタンを活用すれば、これまでの経緯をまとめてくれるため、簡単に状況を把握できます。
アイデアの段階でも、「新商品のプロモーション案を5つ出して」「記事の構成案を作って」というように指示するだけで、企画書や報告書の初稿を生成します。
また、作成済みの文章を選び「フォーマルな表現にして」「短く要約して」と指示を出すことで、相手との関係性や状況に合わせた文章のブラッシュアップもスムーズに進められます。
サイドパネルの画面から、「3ヶ月間のイベント運営スケジュール表を作って」「顧客リストの管理表を作成して」と指示すると、最適な項目を備えた表の枠組みを自動で構築してくれます。
やりたいことを日本語で指示するだけで、データの整理や可視化ができるため、複雑な関数を無理に覚える必要がなくなり、誰でも簡単にデータを扱えるようになります。

引用:サテライトオフィス
サイドパネルに、「モダンなオフィスで働く人々、明るい自然光」といった具体的なイメージを入力し、お好みのタッチ(写真や水彩画など)を選択するだけで、オリジナルの画像を生成してくれます。
プレゼンのコンセプトにぴったりの素材が手に入るため、素材探しの手間を減らすことが可能です。
会議中にAIによるメモ機能を有効にしておけば、終了と同時に高精度な議事録(サマリー、決定事項、ToDoリスト)が完成している状態にできます。

引用:サテライトオフィス
さらに、完成した議事録はカレンダーの予定に自動で添付され、参加メンバーへメールでリンクが共有されます。議事録作成や共有の手間がなくなるため、全員が議論に集中できる環境が整います。

日常業務の基盤であるGoogle WorkspaceにGeminiが統合されたことで、多くのメリットが生まれます。企業がビジネスにGeminiを取り入れるべき3つの理由を解説します。
文章作成、データ整理、議事録作成といった定型業務には、多くの時間を要します。しかしGeminiを活用すれば、会議後の議事録作成や、作成に悩んでいた取引先への返信メールが数秒から数分で完了します。
さらに、独立したGeminiアプリを活用することで、長文の指示や自由度の高いリサーチ、企画の壁打ちも安全な環境で行えます。無駄な作業時間を削ぎ落とすことで、社員がよりクリエイティブな業務に集中できる圧倒的なタイムパフォーマンスを実現します。
組織の生産性を高めるアプローチとして、Workspace内のGeminiと、同じAIモデルを頭脳に持つ「NotebookLM」を組み合わせる手法が注目されています。
例えば、特定の担当者にしか分からず属人化していた専門的な社内資料やPDFなどを、指定資料の分析に特化したNotebookLMに読み込ませて整理しておきます。そこで整えられたナレッジをベースに、WorkspaceのGeminiを使ってGmailの返信文やドキュメントの企画書へと落とし込んでいきます。
専門知識や経験がある一部の人員への依存から脱却し、組織全体でのスムーズな情報共有と成果物のクオリティアップが可能です。
法人プランは、入力したデータやプロンプトがAIの学習に一切使用されません。外部のAIツールへのデータ流出リスクを遮断し、自社の厳格なデータ統制環境を維持したままAIをフル活用できます。
コンプライアンスを厳守しつつセキュリティ上の不安を解消できるため、機密情報を扱う企業でも安心して社内のAIを活用した業務効率化を進められます。

Google Workspace with Geminiは非常に強力なツールですが、自社に合わないプランを選択すると、効果が得られないケースもあります。スムーズな導入と運用のために、事前にポイントを押さえておきましょう。
最安のBusiness Starterプランでは、Geminiの活用範囲がGmailの文章補助や要約などに限定されてしまいます。
ドキュメントでの執筆サポートやGoogle Meetでの自動議事録作成といったコア機能を期待して導入しても、プランの違いによって使用できないという制限の壁に突き当たることになります。
このような失敗を防ぐためにも、導入前に自社が効率化したい業務を洗い出し、どのプランで実現できるのかを見極めることが重要です。
「基本機能に標準搭載されたから使ってほしい」と全社員にアナウンスするだけでは、現場は具体的なプロンプトの書き方が分からず、社内浸透は期待できません。
AIを業務に定着させるためには、入力していい情報のガイドライン(社内ルール)の策定や、具体的な活用例をレクチャーする社内研修の実施など、ツールの提供に留まらない伴走した運用サポートが必要です。

サテライトオフィスでは、最適なプラン選定や現場への社内浸透という課題をクリアし、迅速に導入効果を引き出すためのトータルサポートを提供しています。
弊社は、数多くの導入実績を持つGoogle Cloudのプレミアムパートナーです。適切なプラン選定のコンサルティングから導入後の定着化まで、企業の安全なAIワークスタイル確立を強力にバックアップします。
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ここでは、Google Workspace with Geminiに関する、よくある質問に回答します。
A.はい、ご利用いただけます。
ユーザー数が1名であっても法人プランを契約可能です。Google Workspaceの契約時に自分専用のドメインを取得することで、大企業と同じ入力データの非学習が保証された安全なセキュリティ環境が手に入り、Geminiを活用していただけます。
A.特別な連携設定やプログラミングは一切不要です。
Google Workspaceを契約していれば、管理画面で機能を有効にするだけで連携できます。自動的にGmailやGoogleドキュメントなどの画面内にGeminiのアイコンやサイドパネルが表示されるため、すぐにお使いいただけます。
A.はい、問題なく動作します。
会議の主催者がGoogle Workspaceを契約しており、会議内でAI機能を有効にしていれば、参加者に社外のゲスト(通常の「@gmail.com」アカウントなど)が含まれていても、自動議事録は作成されます。
なお、完成した議事録の共有範囲は、主催者側が設定できるため、社外秘の情報が意図せず外部へ流出する心配もありません。

Google Workspace with Geminiは、業務の効率化と組織のデータ活用を安全に加速させる強力なAIツールです。適切な運用ルールや研修を整えることで、全員がAIアシスタントを味方につける新しいワークスタイルを確立できます。
導入時のプラン選定や社内定着に不安がある場合は、サテライトオフィスへぜひご相談ください。最適なプラン提案からスムーズな運用まで、貴社のAIワークスタイルの確立をトータルにサポートします。
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