

第16回
NotebookLM Enterpriseとは?
料金・機能や無料版との違いを徹底解説


「社内の貴重な資料がブラックボックス化している」「現場のシャドーITが怖い」といった悩みは、多くの企業が直面する課題です。NotebookLM Enterpriseを活用すれば、既存の社内IDと連携し、機密を守りながら安全に情報共有を自動化できます。
本記事は、NotebookLM Enterpriseの機能や無料版との違い、導入するメリットまで解説します。
この記事を読めば、資料を探す無駄な時間をゼロにして組織全体の生産性を一気に引き上げる、安全で確実な解決策が分かります。
NotebookLM Enterpriseとは?

NotebookLM Enterpriseとは、Googleが提供する法人向けのAIリサーチアシスタントです。企業の機密データを安全に守りながら、社内情報の検索や集約を効率化し、組織内のナレッジ共有や業務の属人化解消に役立ちます。
指定したソースから回答するGoogleのAIツール
会議中の発言をリアルタイムでテキスト化します。高い音声認識技術により、複数人の話し声を自動で判別する話者分離が可能です。後から「誰が何を言ったか」を確認したり、録音を何度も聞き返したりする手間を省けます。
また、既存の音声(MP3・WAV・M4A)や動画(MP4)ファイルをアップロードして文字起こしを行うことも可能です。ボイスレコーダーの中に眠っていた過去の会議記録を、組織で共有・検索・再利用できる知的資産(ナレッジ)へと効率よく変換でき、情報が特定個人に留まる状態を解消できます。
一般的な生成AIはWeb上の膨大な情報から回答します。一方で、NotebookLMはユーザーがアップロードした資料(ソース)だけを正解とみなして回答する点が特徴です。自社マニュアルや専門資料の検索・分析といった分野で力を発揮します。
最大の特徴は、AI特有の嘘(ハルシネーション)を極限まで抑えられる点です。根拠となる情報が明確に示されるため、誤情報が混ざる恐れがなく、ビジネスシーンでも安心して活用できます。
Gemini Enterpriseや
Google Agent spaceとの関係性
NotebookLM Enterpriseは、Googleの法人向け生成AIプラットフォームであるGemini Enterpriseや、企業向けAIエージェント環境Google Agent spaceの一部として組み込まれています。
そのため、すでにこれらの環境を導入している企業はシームレスに連携・活用が可能です。
NotebookLM Enterprise単体でのライセンス契約にも対応しているため、Google Workspaceを利用していない企業でも、自社の環境に合わせて導入できます。
NotebookLM Enterpriseでできること|
主要機能

大量の社内データを瞬時にインプットし、実務に即した形でアウトプットする、NotebookLM Enterpriseの機能を紹介します。
ソースのアップロードと高度なグラウンディング
実務における強みはグラウンディング(根拠の明示)の仕組みです。アップロードした資料のみをベースにAIが回答を生成するため、出力テキストには必ず「どの資料のどこを参考にしたか」という出典リンクが明示されます。
一般的な生成AIの課題であるハルシネーションを極限まで排除することができるため、ビジネス利用で不可欠なファクトチェックの手間を大幅に削減できます。
文書のハイスピード要約・Q&Aチャット
1つのノートブックに対し、PDFや社内規約などの膨大な資料を何百個も一括で読み込める圧倒的な処理能力を誇ります。
例えば、数百ページに及ぶ分厚いマニュアルや、蓄積された過去の提案書を読み込ませれば、知りたい情報をチャット形式で質問するだけで、わずか数秒でピンポイントに回答を抽出・要約します。
社内ネットワークから目的の資料を探し回る無駄な時間をなくし、他の作業へ集中できる環境が整います。
音声概要による資料の音声ポッドキャスト化
インプットの方法を変化させる機能が、音声概要(Audio Overviews)です。
テキスト資料を読み込ませるだけで、2人のAIスピーカーがその内容について対談する音声ポッドキャストをワンクリックで自動生成します。
文字で読むのが大変な長文の報告書や製品仕様書も、通勤中や移動中に耳から聴いて理解できるため、隙間時間を最大限に活用できます。
多彩なデータソースへの接続
NotebookLM Enterpriseは、Microsoft ExcelやPowerPointファイルの直接アップロードに標準対応しています。
Googleドライブ内のデータはもちろん、ローカルに保存されたOfficeファイルやWebサイトのURL、さらにはサードパーティ製の外部ストレージとも柔軟なデータ連携が可能です。あらゆるフォーマットのデータを、形式を問わずに集約できるため、事前にデータ変換する手間が不要になります。
【料金・機能】
無料版・ProプランとEnterprise版の違い

個人向けの無料版・Proプランと法人専用のEnterprise版では、コストに加えセキュリティや運用の自由度が大きく異なります。それぞれの違いを解説します。
各プランの比較表
それぞれの料金や機能は以下の表のとおりです。
| 比較項目 | 無料版 | Proプラン(個人向け) | Enterprise版(法人向け) |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | 0円 | 2,900円 | 1ライセンス9ドル(日本円:約1,350円) |
| データのAI学習 | あり(規約上) | あり(規約上) | なし |
| 外部ID連携(SSO) | 不可 | 不可 | 可能 |
| 管理者による統制 | 不可(個人管理) | 不可(個人管理) | 可能 |
- ※料金や為替レートは2026年5月時点の情報です。
- (参照:NotebookLM Enterpriseとは|Google Cloud Documentation|Google One のプラン)
無料版では1つのノートブックに登録できるソース(資料)の数や、1ファイルあたりの文字数に上限があります。これに対し、ProプランやEnterprise版ではその上限が大幅に拡張されており、大量の資料を一括でインプットすることが可能です。
また、Enterprise版は1ユーザーあたり月額9ドル(年間契約)と、個人向けのProプランや、他社の法人向けAIツール(相場:月額3,000円〜4,500円程度)と比較しても約半額近い価格となっており、コストパフォーマンスに優れています。
セキュリティの違い
無料版や個人向けプランでは、規約上、入力データがAIの学習に二次利用されるリスクがあります。一方、Enterprise版はGoogle Cloudの厳格なプライバシー規約が適用されるため、アップロードした機密データや顧客情報が外部へ漏れる心配がありません。
データがAIの学習に使われることも一切ないため、自社独自のノウハウや社外秘の専門資料を安全にナレッジ化できます。
アカウント運用の違い
無料版やProプランは個人のGoogleアカウントが必要で、会社側でのガバナンスが効きません。これに対しEnterprise版は、Google Workspaceを契約していない企業でも単体導入が可能です。
Microsoft Entra IDやOktaといった既存の社内システムとも連携し、アカウントを一元管理できます。社員の入退社に伴う権限削除なども迅速に行えるため、「現場の社員が効率化のために内緒で機密データを外部AIに読み込ませてしまう」といったシャドーITを防止しつつ運用負担とセキュリティリスクを大幅に軽減できます。
企業がNotebookLM Enterpriseを導入する
3つのメリット

NotebookLM Enterpriseは、業務効率化にとどまらず、組織のナレッジ活用やセキュリティ対策にも大きな恩恵をもたらします。
自社データだけの専用AIナレッジベースが作れる
「欲しいファイルが見つからない」「ノウハウが属人化している」という課題は、過去の提案書や仕様書、マニュアルを読み込ませるだけで解決します。
NotebookLM Enterpriseは、プログラミング不要で、自社の知識(ナレッジ)が詰まった専用の高性能AIチャットを作成できます。一部の社員しか知らなかった情報も、AIに質問するだけで誰もが解決できるようになるため、社内の教育コストや問い合わせ対応の時間を削減できます。
シャドーITの防止とガバナンス強化
生成AIの普及に伴い、シャドーITのリスクは深刻な問題です。
企業としてEnterprise版を導入すれば、情報漏洩の心配がない安全な利用環境が整えられます。これにより、現場の「AIを使いたい」ニーズを満たしつつ、データが学習に使われない安全な環境で社内のセキュリティ統制(ガバナンス)を強化できます。
Entra ID連携によるアカウント管理の一元化
新ツールの導入時に課題となるのが、手作業によるアカウントやパスワードの発行・管理の手間です。
NotebookLM Enterpriseは、Microsoft Entra IDやOktaといった既存の社内IDプロバイダとシングルサインオン(SSO)連携ができます。社員の入退社時の権限一括管理やアクセス制限などを、使い慣れている社内の認証基盤のまま一元管理できるため、情シス部門の運用負担を増やしません。
NotebookLM Enterpriseを
自社に導入する際の条件・注意点

NotebookLM Enterpriseを法人導入するときには、事前に把握しておくべき条件や注意点があります。
ライセンスの縛りがある
NotebookLM Enterpriseは、最低15ライセンス(ユーザー)からという契約最小単位の縛りがあります。
「まずは2〜3人でテスト利用してみたい」というスモールスタートを希望する企業にとって、この15人の壁は最初の検討材料になります。少人数でのテスト利用であっても、15名分の月額料金が発生する点に注意が必要です。
企業導入時に必要な初期コスト
ライセンス費以外にも、環境構築の手間という見えない初期コストがかかります。
具体的には以下のような対応が必要です。
- ・Google Cloudでのアクセス制限(VPC Service Controls)や組織ポリシーの策定といったセキュリティ設定
- ・Microsoft Entra IDなど既存アカウントとのSSO連携テスト
- ・使用範囲を定めた社内ガイドラインの策定
これらを自社リソースだけで行うには、専門知識と多大な時間コストが必要です。
導入から運用まで!サテライトオフィスが
並走する安心のサポート体制

NotebookLM Enterpriseの導入に伴う課題は、サテライトオフィスの手厚いサポート体制が、貴社に合った方法で解決します。
- ・プロによる高度な環境構築支援:専門知識が必要な権限管理(IAM)や、情報漏洩を防ぐアクセス制限などの初期設定を、プロが丸ごと代行します。
- ・15ユーザーからの運用計画:初期の活用シナリオから、将来的な規模拡張まで、企業の状況に合わせた最適な運用計画をご提案します。
- ・日本企業に最適な請求書払い:日本企業になじみ深い、請求書発行による経理処理に対応しています。
- ・総合的なWorkspace・DXサポート:導入済みのGoogle WorkspaceやGemini Enterpriseとの最適な連携・組み合わせまで、Google認定パートナーとして最善の方法を提案します。
自社のリソースを最小限に抑え、安全で効果的な社内AIナレッジベースを立ち上げたい企業様は、ぜひサテライトオフィスへご相談ください。
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よくある質問

NotebookLM Enterpriseの導入を検討している企業様から、よく寄せられる質問に回答します。
Q.NotebookLMの無料版にはどのような制限がありますか?
A.容量や機能、セキュリティ面に制限があります。
無料版や個人向けのProプランでは、アップロードできるソースの数や容量、1日の生成回数(音声概要の作成回数など)に上限が設けられています。また、規約上、入力したデータや読み込ませたファイルがAIモデルの学習・トレーニングに二次利用されるリスクが残る点がビジネス上の大きな壁となります。
Q.Google WorkspaceのEnterpriseプランの料金はいくらですか?
A.Workspaceのエディションは個別見積もりですが、NotebookLM Enterpriseは1ユーザー月額9ドルで単体契約が可能です。
Google Workspaceの最高位であるEnterpriseプランの料金は、個別見積もりとなっています。
なお、今回ご紹介しているNotebookLM Enterpriseは、Workspaceの契約状況とは独立して別枠で購入できる製品です。Workspaceと組み合わせた最適な料金シミュレーションについては、サテライトオフィスへお気軽にお問い合わせください。
Q.Google Workspaceを契約していなくても、Enterprise版単体で購入できますか?
>A.はい、Google Workspaceを契約していなくても、単体で導入・購入が可能です。
NotebookLM Enterpriseは、Microsoft Entra IDやOktaなど、サードパーティ製のIDプロバイダとSSO連携ができる仕組みになっています。そのため、現在の社内インフラ環境を大きく変えることなく、安全にAI環境を構築できます。
Q.導入後の初期設定やセキュリティ設定(アクセス制限など)が不安ですが、サポートはありますか?
A.はい、初期設定から高度なセキュリティ構築まで、サテライトオフィスが一貫してサポートします。
Google Cloudの管理コンソール設定や、権限管理、アクセス制限など、専門知識が必要な社内インフラの構築をプロが丸ごとサポートします。社内リソースの不足や設定への不安を感じている担当者様も、どうぞ安心してご相談ください。
「探す」時間をゼロに。
NotebookLM Enterpriseが実現する
新時代の情報共有

NotebookLM Enterpriseは、自社データに特化した安全なナレッジベースを構築し、情報検索コストを劇的に削減できるAIツールです。ハルシネーションを排除した正確な回答により、業務効率化だけでなく属人化の解消も実現します。
Google認定パートナーであるサテライトオフィスが、導入から運用まで丸ごとサポートします。導入やセキュリティ構築に不安がある企業様は、ぜひサテライトオフィスへご相談ください。
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