導入企業:株式会社ピックルスコーポレーション 様
「最新機能をオールインワンで実現して欲しい」との要望を受け、オンプレミスからGoogle Workspaceに移行
Google Workspace with Geminiの活用によりさらなる業務改善を目指す
「野菜の元気をお届けします。」をキャッチフレーズに掲げ、「ご飯がススムキムチ」など、「ご飯がススム」シリーズをグループ会社とともに北海道から九州まで全国展開する株式会社ピックルスコーポレーション。2024年にオンプレミスからGoogle Workspaceに移行し、チャットやWeb会議などグループウェアの最新機能をオールインワンで実現できる環境を構築。今後はGeminiの活用によりさらなる業務改善を視野に入れている。
貴社の概要・特長について教えてください。
漬物や惣菜などを中心とした食品製造・販売を主な事業とする食品メーカーです。2022年9月1日より持株会社体制に移行。「野菜の元気をお届けします。」をキャッチフレーズに掲げ、持ち株会社である株式会社ピックルスホールディングスの中核事業会社として、グループ会社とともに、代表的な商品である「ご飯がススムキムチ」など「ご飯がススム」シリーズを北海道から九州まで全国に商品を供給できる全国ネットワークを構築しています。


システム管理室 室長代理 佐藤仁氏
Google Workspace及びアドオンツールを導入したきっかけは?
30年近く利用してきた従来のグループウェアからGoogle Workspaceへの乗り換えを2024年に実施しました。実は10年ほど前のグループウェア更新時に、Google Apps(現Google Workspace)も比較対象として挙がっていたのですが、その時は社内の資産活用を重視してオンプレミスのグループウェアを継続利用することに決まりました。しかし、その後、さまざまなサービスがSaaSで登場し、社内からもその利用を希望する声が上がるようになってきました。
そうした中で、コロナ禍が大きな契機となりました。リモートワークへの対応が必要となり、社内でその都度、新たなツールを導入した結果、部署ごとに異なる環境になっていることが判明したのです。そこで、チャットやWeb会議などを個別に導入するのではなく、オールインワンで実現できる環境を再構築しようという流れになったのです。
臨機応変な対応で緊急事態を乗り切った後、改めて環境を整えようと動き出したのが2023年頃でした。チャットやWeb会議ツールなど、さまざまなツールに触れる機会となったコロナ禍を越えて、その利便性を整った形で活用できる環境を作ろうと動き出しました。
Google Workspaceを選定した理由は?
複数サービスを検討する中、Google Workspaceは必要な機能がすべてそろいオールインワンで実現できること、そして、コスト面で特に魅力を感じました。またファイルサーバの容量不足や老朽化からクラウドストレージへの移行も希望していたのですが、他サービスとの連携ではなくGoogleドライブでそれを実現できることも大きなポイントでした。
乗り換えにあたっては、社内に蓄積された各種データベースの移行も課題になりました。大きな負担なく資産を移行するためのツールとして、サテライトオフィスのアドオンツール「サテライトオフィス・ドキュメント管理 for Google Workspace」を選定しましたが、実際にデモを見せてもらうなかで、「これであれば上手く移行できるのではないか」という感触をつかめました。また、サテライトオフィスのグループウェアの乗り換え支援経験の豊富さを重視し、多彩なアドオンを組み合わせればコストを抑えた形でデータベース移行だけでなく従来環境の再現もできると判断しました。
導入決定から、本格運用開始までの期間は? また、導入時に悩んだ点、苦労した点があれば教えて下さい。
導入決定から本格運用開始までは約4カ月を要しました。社内の状況確認と移行期間を含んだ時間です。主な移行作業であるデータベースやワークフローの移行には「サテライトオフィス・ドキュメント管理 for Google Workspace」を活用しました。
社内に100近くのデータベースがあったのですが、作成した人が退職して在籍していないだけでなく、日常では誰も使っていないものもありました。必要・不要の調査を行い、98%程度の移行を行うことになりました。最も手間がかかる商品マスタの移行はサテライトオフィスのサポートを受けながら行ったことで、ノウハウが得られたことから、その他の大部分は自力で移行作業が可能になりました。2023年12月にキックオフし、翌1月には利用開始できる状況になりました。
メールをGmailへ移行させたほか、社内ファイルサーバをGoogleドライブへ変更。さらにGoogle Meetでのオンラインミーティング、Googleカレンダーでの予定共有のほか、GoogleフォームやGoogleサイトも利用されています。
メールについては以前のシステムと2カ月程度併用する期間を設けました。最初は使い慣れたツールからの変更で抵抗感を持つ人もいましたが、メールが確実に届いているという安心感に加え、非常に検索機能が高く、慣れれば使い勝手がいいことに気づいてもらえたと感じています。
サテライトオフィスのアドオンツールの概要、現在の運用状況について教えてください。
サテライトオフィスのアドオンは、多数利用しています。まず、セキュリティ向上を目的に「サテライトオフィス・シングルサインオン for Google Workspace」を採用しました。Google Workspaceはスマートフォンからも快適に使えますが、単体では端末制限が難しい。サテライトオフィスのシングルサインオンを利用することでクライアント証明書を使って社用端末のみの利用に制限できるので、やりやすかったですね。以前はiPhoneのメール機能で転送メールを受信するため返信しづらい、といった課題があったのですが、今はGmailで快適になりました。
また、組織階層に合わせてグループアドレスを作っていた環境をそのまま移行するため、「サテライトオフィス・組織アドレス帳 for Google Workspace」、「サテライトオフィス・組織&グループカレンダー for Google Workspace」を、情報共有には「サテライトオフィス・ポータルサイト」「サテライトオフィス・掲示板/回覧板 for Google Workspace」を活用しています。
以前の環境から見た目などを大きく変更せず、Google Workspaceの機能や利便性だけを取り入れたいという希望がありました。新しい機能が入っても、「使い勝手が違う、なんだか使いづらい」という状態ではなかなか定着しなかったと思います。見た目を再現しながら多彩な機能を使いやすく展開するために、サテライトオフィスのアドオン群が役立ちました。
さらに「サテライトオフィス・大容量ファイル転送 for Google Workspace」、「サテライトオフィス・再送信メール作成機能 for Google Workspace」も日常業務を助けるツールとして活躍しています。

システム管理室 課長代理 中塚創氏
サテライトオフィスのサポートはいかがでしたか。
サテライトオフィスのサポートには満足しています。サポート手段として文面でのやりとりだけでなく電話が選べる上に、迅速に対応してもらえるので安心です。なにより、最初の移行作業を一緒に作り込む作業を通して社内にノウハウが蓄積できたことがスムーズな移行と活用につながっていると感じています。
担当者として、Google Workspaceを導入してよかったと思ったことは?業務に変化はありましたか?
ユーザーからの要望に、Google Workspaceの機能とサテライトオフィスのアドオンを組み合わせる形で対応が可能になりました。要望に完璧でなくともベターな形で迅速な対応が可能です。これは以前と大きな変化です。以前は「ワークフローを追加したい」という要望があっても対応負担が大きく、外注するために予算や時間がかかっていましたし、現場側でもそれを察して遠慮するようなところがありました。しかしサテライトオフィス・ドキュメント管理は融通がきくため管理者側で簡単に調整可能です。書類数は増えていますし、活用が進むごとにデータが増えているので、今後はより使いやすくなるようサポートを受けながら工夫したいと考えています。 Gmailは迷惑メールの振り分けなど、セキュリティが強化されており安心感があります。以前は外部セキュリティサービスを別途契約していたのですが、そちらを解約できたことでコスト面でも助かっています。
社員からの評価・評判について。Google Workspaceとアドオンツールの使い勝手などの評価はいかがですか?
Google WorkspaceのUIが優れているだけでなく、プライベートで利用経験がある人も多く、覚悟していた教育コストが不要になりました。利用開始以降は、情報と機能が一カ所に集まり、パーソナライズされたポータル画面からアクセスできるようになったのがポイントです。検索機能の向上は特に高く評価されていますね。アプリランチャや便利なアドオン機能がすぐに使えることも好評です。「チャットで気軽にコミュニケーションが取れるようになったので便利」という声も多いです。
導入後の運用面で、何か気を付けている点があれば教えて下さい。
以前からの課題だったファイルサーバのクラウド化もGoogleドライブで実現しました。以前から適切な権限設定によるアクセス管理は行っていましたが、クラウド化したことでより一層の管理強化を意識しています。さまざまな対策はしていますが、ID/パスワードの管理などセキュリティ管理はこれまで以上に重要になると考えています。特に退職者のアカウント管理などには気を遣わないといけません。サテライトオフィスのドキュメント管理を利用したID申請や履歴管理を行い、間違いのない運用を目指しています。
今後の展望は?
生成AIの活用に向けて体制を整えています。実際の活用に向けてガイドライン作成が行われたところに、タイミングよくGoogle Workspace上でGeminiが使えるようになりました。 ガイドラインの内容は一般的な注意事項なのですが、社内で生成AIを活用するためのガイドラインを2024年12月に完成させました。人手不足を感じているものの、なかなか人が増やせない中での業務効率化に、生成AIをどんどん活用していきたいですね。すでにGeminiアプリも限定的ではありますが、社内にリリースしています。

基本データ
- ●創立:1977年2月
- ●社員数:292名(社員ベース・2024年2月29日現在)
- ●所在地:〒359-1124 埼玉県所沢市東住吉7-8
- ●導入アカウント数:300〜500
株式会社ピックルスコーポレーション
【ホームページURL】
https://www.pickles.co.jp/
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