ピジョン株式会社 様

導入企業:ピジョン株式会社 様

Geminiをデータ検索や文章作成、翻訳などに活用し、業務効率化を実現

育児・マタニティ用品から介護用品まで幅広く製造・販売を行うピジョン株式会社。Googleの生成AIであるGeminiを2024年秋に社員へいち早く導入した。データ検索や文章作成、翻訳などに活用し、業務効率化を実現している。

ピジョンは育児・マタニティ・女性ケア・ホームヘルスケア・介護用品などの製造、販売および輸出入、保育事業を展開しています。同社は1957年に設立してから60年以上に亘る研究に基づき、製品やサービスを提供し続け、現在は授乳・哺乳用品から離乳・スキンケア用品・ベビーフード・ベビーカー等の商品アイテムを提供しています。

同社では、世の中で生成AIの活用が広がっていく中、社内でも活用しようという機運が高まってきたため、DX施策の1つとして、2024年秋に全社向けにGoogleの生成AIであるGeminiを導入しました。

そこで、ネットワークやサーバーといったインフラのほか、グループウェアの導入、DXの推進、生成AIの利用促進・教育などを担当している、ピジョン 経営戦略本部 情報システム部 デジタル推進グループ 高田貴人氏に、同社の生成AIの活用状況を聞きました。

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Gemini採用の理由はGoogle Workspaceとの相性の良さ

同社では、生成AIの導入にあたり、複数の生成AIツールを比較検討しましたが、社内でGoogle Workspaceを日常的に利用していたため、親和性の高いGoogleのGeminiを選択したということです。
「Google Workspaceからアクセスが行いやすい点や、画面のUIが近い点などがメリットとして大きいと感じました。また、グラフ・画像の生成や、他のGoogleツールとの連携など、新しい機能が継続的に追加される点もメリットとして感じました」と高田氏はGeminiを選択した理由を説明しました。

現在はグループ会社にも展開し、グループ全体でGeminiを活用

同社では当初、同社だけの全社員向けに「Gemini for Google Workspace」をオプション契約し利用していましたが、2025年1月にGoogle WorkspaceとGeminiがライセンス統合されたことから、現在は海外を含めピジョングループ全体でGeminiを利用できる環境になっています。

Geminiの利用拡大のため、利用事例集やサンプルプロンプトの配布を行っています。今後はGeminiの機能拡張に合わせてさらなる利用拡大に向けた施策を検討しているといいます。

「利用シーンごとのサンプルプロンプトや、Geminiのバージョンアップに合わせた機能紹介資料を展開することにより、利用率は徐々に高まっていきました」(高田氏)

利用用途としては、データ検索や文章作成が多いということです。最近は、一般の検索エンジンでも生成AIが活用されていますが、それと比較しても、Geminiの検索は使いやすいと高田氏は語ります。

「一例として、会社情報について調べる場合、WEB検索では「ピジョン 会社情報」などの単語での検索をしますが、Geminiであれば「ピジョンの会社情報を歴史や商品情報を含めて教えて」といったような文章での質問することができ、柔軟に検索ができるため調べやすさが違うと思います」(高田氏)

利用率を拡大するため、ユーザーの意見を聞くことが重要

高田氏は、利用率を拡大する上では、ユーザーの意見を聞くことが重要だと話しました。

「ユーザーの声を聞いて利用頻度の高い使用用途を収集し、ユースケースに合わせたサンプルプロンプトを提供しました」(高田氏)

同氏は、「Geminiは文章作成、情報検索、アイデア出しなど、多岐にわたる業務を支援し、社内の効率化に大きく貢献しています。特に、情報検索に関してはGoogle検索エンジンと連携しているため、広く、膨大な情報の中から情報を検索することができ、検索効率を飛躍的に向上できました。また、ライセンスがGoogle Workspace付帯となり、コスト面でもメリットがあります」とGeminiの投入効果について説明しました。

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高田氏は、今後、Geminiに搭載される可能性がある機能にも期待しているといいます。

「今後の機能拡張で期待する部分としては、Google WorkspaceとGeminiのさらなる連携です。例としては、Gmailと連携し、受信メールからメールドラフトを作成する機能や、Googleスライドと連携し、プロンプトに応じてプレゼンテーションのドラフトを作成する機能です。英語版では一部実装されていますが、日本語版では未実装のため、今後の拡張に期待しています。 」(高田氏)

一方、生成AIを利用する上での注意点として、同氏はハルシネーション(もっともらしい嘘の情報を生成する現象)と生成物の扱いを挙げました。
「生成AIの回答は誤りが含まれる可能性があるため、自身で正誤判断を行うことができない事柄に関しては利用しないよう、ユーザーに繰り返し注意喚起しています。また、著作権のあるコンテンツが含まれる可能性が有るため、生成物の扱いには注意が必要であることも伝えています。」(高田氏)

そして最後に高田氏に、まだGeminiを使っていない企業へのアドバイスを聞きたところ、「GeminiはGoogleの検索エンジンとの連携や、Gmail・GoogleドライブなどのWorkspaceツールとの連携により、他の生成AIツールにはできない活用が可能です。また、日々新しい機能が開発されており、今後、新たな生成AIの活用方法が生み出される可能性があるため、利用してみてください」と語りました。

ピジョン株式会社 様
基本データ
  • ●設立:1957年8月
  • ●社員数:345名 / グループ合計 3,590名(2024年6月)
  • ●所在地:東京都中央区日本橋久松町4番4号
  • ●導入アカウント数:1,695アカウント

ピジョン株式会社
【ホームページURL】
https://www.pigeon.co.jp/

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